2022年6月号_GXニュースレター 〜 オーダー受注がコロナ前に戻ってきました~

GXBlog編集部のフクノブです。

毎月新しいNewsをお届けする【GXニュースレター】。2022年6月号です。
オーダーアイテムの受注窓口を行っている現場から、オーダースーツ市場の最新状況をお伝えしていきます。

【2022年5月のオーダー状況】

オーダー受注状況

5月オーダー状況はコロナ前水準に迄、受注数が戻ってきました。スポット的なものも含まれおりますが、毎日受注も納品も多く忙しい月となりました。
内容に関しては、やはり通常の個人オーダーは少し戻りが悪い印象がございますので、世間的にはスーツを仕立てようという所まで消費マインドが戻ってない印象を受けます。
それでもここ最近は、コロナ禍に全く無かったタキシードオーダーが目立ってきております。ウェディング業界も徐々に戻ってきているという情報もありますし、式典も行われてきているのしょうね。

スポット的なオーダーですと、企業様や店舗などの制服、セレクトショップ様の既製品などの纏まったオーダー案件がございました。このあたりもコロナ禍では無かったのでアフターコロナを実感できる様な内容となっています。

また、舞台衣装製作の企業様とも長いお付き合いがあり、新しい舞台の為のスーツを多くご注文頂きました。こういった日常で目に出来る機会があるオーダーを頂くと、私達の日常業務の良いスパイスとなり、モチベーションも上がる瞬間だったりします。

パンツ生産問題

スーツ工場では皆様もご承知の様に、かなり前よりパンツ生産問題がございます。どうしてもパンツ単品でのオーダーが多く入りますのでジャケットに比べパンツの数量が多くなります。
弊社が受注窓口の福島のジェンツでも、自社の春日部にあるパンツ工場以外に数社製造を委託してる工場があります。自社では全ての生産を賄えず、外注に頼らざるを得ない状況です。こういった工場は日本のオーダー工場にも多く、パンツ工場の取り合い的な部分もございます。
先日、その内1社が廃業してしまい、現在パンツの生産数が落ちてしまっており、多少納期に影響が出ているのが実情です。ジェンツとしても、皆様にご迷惑をおかけしない様、新しい外注先を探しております。

【加工賃値上げのお知らせ】

ジェンツ加工賃(GXパターン・お客様持ち込みパターン)

先日4月受注分より値上げさせて頂きました、NEパターンでしたが、今回は、【GXパターン】の値上げのお知らせとなります。
GXニュースレター3月号でもお知らせしてしましたが、昨年の最低賃金アップ、副資材の値上げが相次ぎ、工場運営持続するための値上げとなります事ご理解頂きます様お願い致します。既に個別にご連絡させて頂いておりますが、今回はGXパターン以外にも、お客様持ち込みパターンも値上げ対象となります。
8月受注分より、価格改定となりますのでご理解頂きます様お願い致します。

オーダーシャツ・特急割増&化粧箱

オーダーシャツに関しましては、基本工賃の値上げは今回はございませんが、割増オプションの特急割増【1WEEKオーダー・1DAYオーダー】に関しての値上げを行っております。
また、今まで無償だった白い化粧箱に関しましては、有償の扱いとなっております。
こちらも既にメール等でご案内させて頂いておりますが、6月受注分からの改定となっております。

特急割増に関しましては、お急ぎのお客様に好評で多くご活用頂いておりましたが、工場的にはコロナ禍で人員が減った状況もございますので、工程を先回りさせる管理が大変となり、持続していく為の値上げのお願いとなっております。

化粧箱に関しては、実際のところ必要無いお客様も半分程いらっしゃいます。サスティナブルな観点からも有料化することで、資源の低減を計る試みとなります。

【ジェンツ縫製NEとGXの比較】

今回の値上げのご案内に際し、ジェンツ縫製のパターンNEとGXの違いを簡単にお伝えさせて頂きます。

【NEパターン】(インターナショナルモデル)
ジェンツでは定番となる汎用性の高いモデルです。Y~O体型別、各30サイズ以上のサイズ展開を誇りますので、サイズ外でオーダー出来なかった事は無いかと思います。
テイストはイギリス調のモデルになりますので、しっかりとした仕立てをご要望のテーラー様にご利用頂いております。

【GXパターン】(ヤマモトオリジナルモデル)
NEがかなり前に作られたモデルだった為、ゆとり設定やデザインバランス等の時代のズレを補正したモデル。ジェンツと日本を代表する有名モデリストの方と共同で開発しました。(※日本を代表するセレクトショップの型紙も作成されてる方です。)資材屋としてのこだわり(毛芯含めた副資材)も詰め込み、毛芯のソフトかハードを選択出来る等、ジェンツ品質×高品質な副資材×美しいバランスの三拍子揃ったモデルになっております。
イギリス、イタリアテイストの良いとこ取りをしたバランスで、若いテーラー様にご利用頂いております。

今回の値上げで両モデルの基本工賃価格差が、およそ1,500円程度に縮まっております。
GXに関しては、キュプラ裏地と本水牛ボタンが標準仕様になります。この良くお選び頂くオプションをNEモデルで同オプションを選択するとGXモデルの方が安くなりますので、価格差は無いのも同然かと思います。
まだGXパターンをご利用されてない方は、これを機会に是非お試し頂ければと思います。

参考記事:その時代のニーズに沿ったオーダースーツのパターン~GXスーツの型紙へのこだわり~

【5月の活動報告】

青森出張

GXジャージーオーダー工場
コロナも落ち着いたところで3年ぶりになりますが、弊社GXジャージーオーダー品を生産頂いている青森浪岡の提携工場に行ってきました。社長も変わり、お会い出来てなかった各担当者様ともお会いできました。

ジャージーオーダーに関してはスタートして3年程度、問題点もございますで、改善要望の打ち合わせもさせて頂きました。より良い商品をお届け出来る様継続的に取り組んでいきます。
出張から戻り、また通常業務としてやりとりを行っておりますが、今までは瞬時に断られていた様な事も、ワンクッション入る等、以前よりスムースな関係になったと実感出来る事も多く、やはり面と向かって話す事の大事さを実感した出来事でした。

新しい取り組み工場
もう1社、近所にある縫製工場様に伺って来ました。現在ジェンツオーダーを使って頂いてるアパレルブランド様の別ラインのオーダーをお願いするにあたり打ち合わせさせて頂きました。
基本的には既製品工場様ではありますが、自社でもファクトリーブランドとしてオーダーを展開もされておりますし、メンズに関しては歴史も古く、クロージングに造詣の深い工場様です。
トップブランド様の商品も縫製されており、品質もさる事ながら、個性的なデザインも可能ということで流れている商品を見て心が踊ります。工場様の詳細はまだお知らせ出来ませんが、徐々に関係を深めつつ、皆様にも利用して頂ける新しいオーダーライン等も始めれば良いと思っておりますで、その際は改めてご報告させて頂きます。

【テーラー関連本のご紹介】

ナポリ仕立て Sartoria Napoletana -奇跡のスーツ

ナポリの歴史や文化、そして巨匠とも言える人物たちのインタビューや写真が豊富に掲載されています。アントニオ ・パニコ氏の師とも言えるロベルト・コンバッテンテ氏の話や、現在につながるナポリのサルトの潮流がわかる一冊です。著作自体は多少古いのですが、少しだけ在りし日のチャルディ氏の写真なんかも載っていたように思うので、サルトリアに興味のある方はぜひ、ご一読いただくと面白いかと思います。

以上如何でしたでしょうか。
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