GXBlog編集部のフクノブです。
オーダースーツ店様向け受託縫製サービスを行っている弊社ヤマモトですが、裏地やボタンの卸販売も行っております。
今回は、大谷選手のジャケットの裏地で話題になりました、オリジナルプリント裏地のご紹介をさせて頂きます。
オールスターの試合前に行われるレッドカーペットショーで、某ブランド様のブラウンスーツを着用しており、裏地に愛犬の絵が何匹も描かれたジャケットを披露されていました。
このニュース後、弊社にも複数のお問い合わせを頂きまして、実際に同じ様に、愛犬のプリントをされたお客様もいらっしゃいました。
【昇華転写プリント】
- 複雑な柄を綺麗に表現
・入稿頂いたデータで、インクジェットプリンタで印刷を行い転写ペーパーを作成します。
・従来の捺染プリントでは困難だった、写真調や多色などの複雑な柄やグラデーションを、多様な生地に綺麗に表現することができます。
- 環境にやさしい昇華転写
・昇華転写プリントは従来の捺染式プリントに比べ、各工程で廃液等による水質汚染・その他の公害問題がありません。
・ヨーロッパでは環境にやさしい『クリーンなプリント法』として主流になっています。
【対応素材】
極薄生地(エアーファブリック)から2WAYストレッチのような伸縮生地まで。極薄の生地、極厚の生地、伸縮生地等、様々なタイプの生地に印刷できます。弊社の取り扱い生地はもちろん、お持ち込み生地でも可能です。
組成に関しては、基本的にポリエステルのみとなります。
綿や麻などとの混紡生地にもプリントできますが、ポリエステルの部分にしか色が乗らないため、全体的に色の濃度が浅い(薄い)仕上がりになります。
スーツの裏地に使用されるキュプラも不向きとなっておりますので、ポリエステル100%の裏地の使用がおすすめです。
組成に関しては、ポリエステルの制限がございますが、組織については、様々なものに対応可能です。上記画像は、プリント見本ですが、サテン、ツイル、オーガンジーといった代表的なものから、下記画像の様にメッシュにまで対応が可能です。
- 転写対応素
・ポリエステル繊維、および準ずる繊維
※トリアセテート・アクリル系の素材は発色、物性面に注意が必要です。 - その他の転写特性
・転写プリントは転写紙に印刷された柄面を、熱と圧力により素材に昇華させるプリント方法で、水を使用しないため、溌水素材や無地仕上げ素材でも使用できる利点があります。 - 注意事項
・生地により縫製時に、糸返り・折り返しによる白目が起こる場合があります
【ミニマムロット】
最低3mのご注文となります。3mまでは一律料金、それ以降は1m単位換算でのプリントとなります。
プリント工程の兼ね合いで、素材自体はプラス1mのご用意が必要なりますので、3mのプリントの場合、4mのご用意が必要です。プリント工賃としては、3m分が発生します。
3mからのご注文ですので、着分対応が可能となり、オーダースーツ業界にとっては、とても便利なサービスとなります。
裏地以外でも、ポリエステル限定にはなりますが、シャツ生地や表地にも対応が可能ですので、オリジナリティを求めるお客様の声に応える事が可能となります。
【データについて】
- データについて
送り付け(リピート)がついているデータを送信してください。
※メーカーにて送り付け等のデータ修正を行う場合は、別途データ処理代が発生致します。
カラーは「CMYK」を指定して下さい。
- 送り付け(リピート)について
正送り、縦ハーフステップ、横ハーフステップでの出力が可能です。
- データの送信について
CD-Rまたは、ファイヤーストレージ・ギガファイル便等のファイル共有サービスを利用して頂き、各担当営業へメールにて送付して下さい。
- 使用ソフトについて
イラストレーター(ai)データか、PDFデータで、配置等が完了していれば、データ処理代が発生すいません。
☆Illustrator
・データは100%にしてください。
・リンク画像データも必ず添付して下さい。
・配置画像は「CMYK」にて解像度は300dpi以上で保存形式を「eps」又は「ai」にして下さい。
・フォントは全てアウトライン化して下さい。
☆Photoshop
・データは100%にして解像度は300dpi以上にてお願いします。
・保存形式は「psd」、「eps」、「tiff」のいずれかにして下さい。
【作成例】
最後に、オーダー例のご紹介となります。
上記画像は、お客様オーダー品の為、モザイク処理しておりますのでご了承ください。
このオーダーについての実際の流れのご紹介です。
お客様からの要望は、
・ワンちゃん画像をランダムに配置
・バックは茶系
・スマホ撮影のワンちゃん画像
・それぞれの大きさのご指示
・どのくらいの間隔で配置するかのご指示
以上です。
本来は、完成されたデータを頂ければ、データ処理代は発生しませんが、
画像を頂き、切り取る作業も可能です。※内容によりますので、都度お問い合わせください。
実際の出来上がりを見ましたら、キレイに切りとられており、変な枠もなく満足いく仕上がりでした。
出来上がりのイメージデータを作成してもらえますので、データ確認頂き、実際のプリント作業工程に入りますので、こんなイメージではなかった!という事態も限りなく控えれるかと思います。
今回の背景色はブラウンでしたが、実際は白い裏地にプリントしております。
濃色の素材へのプリントはキレイに柄が出ませんので、基本的にが白地のものにプリントが望ましいです。
今回は、風合いも柔らかいこちらの【WF1209V】を使用しております。過去実績もございまして、今回のお客様はリピートオーダー頂いておりますが、こちらの裏地を使用しております。
このオーダーに実際にかかる費用ですが、
・裏地代(必要m数+1m)
・データ処理代1(画像切り抜き代)
・データ処理代2(絵柄レイアウト代)
・プリント加工代(必要m数)
・仕入れ送料(メーカーより弊社)
+別途送料となります。
裏地代としては高額になりますが、世界で1着ということで、その価値はあるのでは無いでしょうか。
価格イメージですが、中間インポートブランド生地の着分程度の価格となりますので参考にしてください。詳しい金額はお問い合わせ頂きます様お願い致します。
以上如何でしたでしょうか。
商品・サービスの詳細はお気軽にお問い合わせください。
メンズスーツやレディーススーツ、ドレスシャツ、ジャージースーツ、コートなどの縫製サービスについてのお問い合わせは株式会社ヤマモト縫製部まで、BtoB向けオーダーブランド【GX】展開中です。
縫製部の福田です。
銀座のテーラーにて職人見習いを経てヤマモトに。