毎度お世話になっております。GXblog編集部の山佑です。
さて、前回に引き続きましての第2弾は、タイトル通りイタリア生地にフォーカスしました。なお、前回のイギリス生地編でお気付きの方もいらっしゃると思いますが、生地ブランドのチョイスは主観に依るところが強いことをご容赦くださいませ。
イタリア生地
- Loro Piana(ロロピアーナ)・・・1924年にイタリアで創業された最高級カシミヤと最高級ウールを取り扱うメーカー兼プレタブランド。長年の伝統により培われた物づくりへのこだわりと感性は、ファッションに敏感な世界中のセレブリティから絶大な支持を得ています。現在は生地だけでなく、アパレル分野、インテリア分野にも進出しトータルでライフスタイルを展開するラグジュアリーブランドです。TASMANIAN(タスマニアン)やFOUR SEASONS(フォーシーズンズ)などロロピアーナの代表的で有名なコレクションですね。高価格ゾーン。
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Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)・・・1910年に北イタリアで創業されたイタリア最高峰の服地メーカー兼プレタブランドです。高級素材のみを扱うメーカーでありながら原毛の買い付けから、素材の開発、紡績、機織、染色、仕上げ、さらには製品化までを自社工場で一貫して行うSPAと呼ばれる業態をとっており、今ではイタリア生地業界の中でもリーダー的存在として知られる、巨大テキスタイルメーカーとなりました。スーパー120以上の極細ウールは世に多く存在しますが、ゼニアの生地は柔らかく、加えてハリ、コシが備わっているため、くたらないのが特徴かと思います。超高価格ゾーン。
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DRAPERS(ドラッパーズ)・・・1956年、イタリア・BOLOGNAにてArturo Lolli氏により設立されたマーチャントです。社名であるDRAPPERSとは、英語の『DRAPER=服地商』、イタリア語の『DRAPPERIE=服地』、『PER SARTI=仕立屋のための』などを掛け合わせて作られており、仕立屋のための服地商という意味が込められています。それは、スーツを仕立てた時に生地が主役になるのではなく、仕立てた職人が主役になるような(仕立て映えするような)生地を選び、提供し続けていることになります。高価格ゾーン。
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Caccioppoli(カチョッポリ)・・・1920年、Vincenzo Caccioppoliの2人の息子とともにイタリア・NAPOLIで生地販売を始めた伝統のあるマーチャントです。オリジナルのコレクションは優れたデザイナーとのコラボレーションにより作り出されます。Made in Italyにこだわりを持ち、イタリアの高級生地メーカーに毎シーズンCaccioppoliブランドとしての生地を織らせています。ナポリならではのハイセンスな色柄や、豊富なバリエーションのクオリティを展開しています。高価格ゾーン。
- FRATELLI TALLIA DI DELFINO(フラテッリ・タリア・ディ・デルフィノ)・・・1903年イタリアのビエラ地方STRONA(ストローナ)に発祥した100年以上もの歴史を誇るイタリア屈指の最高級生地メーカーです。「エルメネジルド・ゼニア」「ロロピアーナ」と並び世界3大ミル(毛織物工場)と称され、日本国内でも今や業界関係者からは特に高い評価を得ています。中価格ゾーン。
- VITALE BARBERIS CANONICO(ヴィターレ・バルべリス・カノニコ)・・・1663年創業のイタリアの名門ミル。ビエラ近郊のトリヴェロ地区に近代的且つ広大な工場を擁する同社は、紡績から仕上げまでを全て自社内で行いながら、年間約800万メーターという膨大な量の高級紳士服地を生産しています。見た目、クオリティー、コストパーフォーマンスと3拍子揃っている生地として、数多くのテーラー様がお使いになられていますね。低~中価格ゾーン。
- DORAGO(ドラゴ)・・・ウンベルト・ドラゴとローラ・ドラゴ夫妻により1973年に創立された比較的新しいブランドです。厳選された原毛を使用し、糸から生地まで生産する一貫紡績工場で年間約170万メートルを世界中に輸出しています。また、最新のナノテクノロジーを採用しており、最高級ウールの質感を保ちながらも、防シワ、防湿、撥水効果を与え、従来の最高級ウール素材に見られる繊細なイメージを保ちながらも、多湿で雨が多い気候であるマーケットにおいて、絶大な評価と信頼を得ています。高価格ゾーン。
1の生地を取り扱うロロ・ピアーナジャパン株式会社
2の生地を取り扱うゼニアジャパン株式会社、株式会社 古賀屋
3&4の生地を取り扱う合同会社aiutante(アイウタンテ)
5の生地を取り扱う株式会社松希
6の生地を取り扱うマルキシ株式会社
6&7の生地を取り扱うタンゴヤ株式会社
*カタカナ表記の太文字で記されているのは、略語と言いますか、それだけで十分伝わる名称となっております。
まとめ
前回も書きましたが、イタリア生地もまだまだ他にございます。上記はほんの一部です。また、お取引の条件などは生地屋さんごとにそれぞれあると思いますので、気に入った生地、仕入れてみたい生地がございましたら、直接ご連絡してみてください。
それでは、次回はその他の生地屋さんの紹介や当社の扱っている生地ラインナップをご紹介する「その他編」をお楽しみに!!
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