GXBlog編集部のフクノブです。毎月新しいNewsをお届けする【GXニュースレター】。2023年2月号です。
オーダーアイテムの受注窓口を行っている現場から、オーダースーツ市場の最新状況をお伝えしていきます。
目次
【2023年1月のオーダー状況】
オーダー受注状況
1月のオーダー状況ですが、中旬過ぎは少し中だるみといった雰囲気もございましたが、終始オーダーを頂いておりました。コロナの落ち着きもあり、スーツ需要が復活してきたなと感じる月でした。1月らしくセール品も多く、月末には急激な盛り上がりもございました。まずまず盛況な内容で1月としては例年より多く受注を頂き昨年対比110%程度に着地しております。
また国内オーダー工場(特に東北方面)がパンクしている様です。2ヶ月程度の納期になっているとの事で、そこまで待てないお客様がジェンツに振り替えられるオーダーもちらほら見受けられ、特に納期短縮依頼が目立った月でございました。
弊社提携のジェンツは、現在安定した納期で納品させて頂いております。ただ上記の様な内容で、ジェンツにも多くのオーダーが流れてきているので、急ぎのご対応は現在難しくなってきているのが実情です。
レディースオーダーお問い合わせ増加
上記の様な影響もあり、レディースオーダーのお問い合わせが急増しております。要因としてはレディースオーダー自体が取り扱いが少ないですが、主要な工場様が一時的に受注STOPされてる様で、弊社にお声掛け頂いております。弊社では御幸工場のレディースオーダーのご提供が可能となっております。
3モデルのパターンバリエーションがあります。
・ニューベーシックモデル
ジャケット9型、パンツ5型、スカート14型に加え、ベストも5型のバリエーションがございます。
定番のモデルとなり、イージーオーダーとなります。
特筆すべきは、シングル4ツ釦もあり、ダブルジャケットは5バリエーション。半袖にも対応します。
ボトムスも脇ゴムも可能、キュロットもございます。
・ブランモデル
ジャケット4型、パンツ3型、スカート3型に加え、ベスト2型。
パターンオーダーになりますが、プリンセスラインで構成するフェミニンなモデルです。
襟なしジャケットやワイドパンツがございます。
・ルージュモデル
ジャケット4型、パンツ4型、スカート1型。
ニューベーシックを進化させたモデル。
それぞれにデザインバリエーションもございますし、スカートももちろんございます。ウエストのゴム対応も可能となっており、幅広い要望にお応えできるかと思いますので、ご興味ございましたらお問い合わせいただければ資料を送付させて頂きます。
AK1800(キュプラ)在庫状況
弊社サービスの現在(2023.1.31)の在庫状況になります。
ジェンツ
現在(2023.02.01時点)の品切れは、25・27・29・47・48・53・54・55の8色になります。
品切れが、さすがにじわじわ増えて来ましたが、現在キュプラに関しては、生機は作り始めていて春頃から少しずつ主要色よりデリバリーが始まるとの情報もございますので、もう少しの我慢になります。
ここ最近は、主要色(ネイビー・グレー系)の品切れが増えたので、色目重視で、ポリエステル裏地4209に置き換えるテーラー様が増えております。
ジャージー&サファリ&レザー&レディース&裏地販売分
こちらに関しては、在庫がある品番をお伝えする方が早い状況です。
在庫有り色番が、2・10のみになっております。
代替えとしてAK1560(キュプラ100%)ライトツイルをご用意致しますので、ご希望のテーラー様はお問い合わせ願います。※但し、こちらも色欠けは進行しておりますのでご了承願います。
ジャージー&サファリオーダー工場状況
昨年末から納期遅延が発生しご迷惑をおかけしているジャージー&サファリオーダーですが、縫製を依頼している工場が、工場再編に向けた動きが出ており不安定な状態が続いております。オーダー頂いているテーラー様にはご迷惑をおかけしておりまして誠に申し訳ございません。工場より正式な案内があり次第、得意先様には改めてご案内をさせて頂きます。
【御幸オーダーサービス加工賃値上げ】
昨年に引き続いてとなってしまいますが、為替変動や原油、物流費の高騰で各種原材料の度重なる値上げの影響を受け、工賃価格を改定させていただくことになりました。
価格に関しましては、ご注文頂いておりますお得意先様にご案内をさせて頂いておりますのでご確認お願い致します。
2023年2月27日受注分より改定となりますのでよろしくお願い致します。
弊社での御幸オーダー取次スタートし1年半が経過しましたが、窓口業務を通しこれまでの経験からの印象は、コートやレディースのバリエーションも豊富に揃っておりますし、何より品質の安定と、納期の安定が際立っております。納期に関しましては設定納期に遅れた事は一度もございませんでした。
納期設定としては早い方ではありませんが、御幸バンチからの生地使用ですと3週間~、先地ですと4週間~となります。御幸生地とセットでオーダー頂くと、納期も早く、生地価格も下がりコストパフォマンスに優れたオーダーサービスですので、是非ご利用頂ければと思います。
【レディースにも蝶タイ(ボウタイ)の流れ】
引用元:https://www.vogue.co.jp/fashion/article/chanel-2023ss-couture
1月24日に行われた、CHANEL春夏オートクチュールコレクションからの画像です。ツイードスーツにトップハットとボウタイをポイントにしたコーディネートが数多く披露されておりました。
黒か白の蝶タイでしたが、レースを使用していたり、ドレスに合わせたりと女性ならではのアレンジがされておりました。直接、首に付けている風景が新鮮ですね。
弊社でも、蝶タイはじめとする、アクセサリーオーダーサービスを行っており、サイズ調整や素材の相談も大歓迎です。いち早く女性のお客様へのご提案に如何でしょうか。
【四十八茶百鼠】
上記は、茶系色バリエーション。
上記は、鼠系色バリエーション。
先日、得意先様が開催されている「落語の会」に伺い、余談で聞き、初めてしった言葉でした。
【四十八茶百鼠】
江戸時代中期に庶民の間で流行した茶色や鼠色のバリエーションです。
48色の茶色と百色の鼠色と名付けられてますが、語呂の良さでつけられた様で、本来はもっとある様です。「四十八茶百鼠」の四十八や百は色数ではありません。多色と云う意味の様です。
江戸時代にも富裕層の町民が増えてきた際に、着るものや身に付けるものがどんどん派手になっていった様です。そこで幕府は、庶民に贅沢を禁止し倹約させ、余ったお金を国の財政に使おうと「奢侈禁止令」を発令した様です。
農民には綿と麻以外の素材を禁止し、色も「茶」「鼠」「藍」の3色しか身に着けれない様に制限しました。
しかし他の人とは違うものを着たいという庶民の欲求もあり、職人が試行錯誤して色の中に微妙な色調を工夫して着物を染め上げ、多くのお洒落な庶民達の欲求で生まれたのが「四十八茶百鼠」という色合いです。
特に茶系統と鼠系統の多彩な色合いとその都度つけられる新しい「色名」が次々と生まれました。
決して華やかではないのですが、中間色の「粋」で洗練された日本の色彩文化の誕生でした。
現在でも浅草などの呉服屋さんの江戸っ子の女将さんは、全ての色を、「茶」か「鼠」と仰る様で、どれを指しているのか全然わからないと笑いながら言っていました。
この言葉と上記のカラーチャートより、当時の日本の文化、感性、拘りに触れられた様な気持ちになり情景が目に浮かびました。
以上如何でしたでしょうか。
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縫製部の福田です。
銀座のテーラーにて職人見習いを経てヤマモトに。