GXBlog編集部のフクノブです。毎月新しいNewsをお届けする【GXニュースレター】。2024年11月号です。
オーダーアイテムの受注窓口を行っている現場から、オーダースーツ市場の最新状況をお伝えしていきます。
目次
【2024年10月の状況】
オーダー受注状況
やっと秋らしさを感じる気温となってきましたが、それでもなかなか下がらない気温の影響か、オーダー受注数が伸び悩んでいる状況でした。週末明けの受注の盛り上がりは少しずつ感じ始めましたが、週末までは継続せず、前年には届かない状況となっております。
受注内容としては、季節の定番モールスキンが増えてきましたが、コーデュロイやツイードに関しては、そこまで目立ったオーダーは入ってない状況です。
フランネル素材もまだまだ少なく、通常の素材のオーダーが多い状況です。
いつも好調なシャツオーダーに関しても前年を割れてしまっておりますが、唯一前年を超えたのは、ジャージーオーダーでした。
トピックとしては、自社アトリエメニューのオーダーがかなり多くのご注文を頂きました。ネクタイやサスペンダーオーダーも目立ちましたが、普段あまり入らないスカーフ等のご注文も頂きました。
また、オーダースーツで使用した裏地の残布での、サステナブルな取り組みで、蝶タイとチーフのセットを纏めてオーダー頂いております。
【国島生地の取り扱いスタートしました】
創業1850年の、毛織物の産地として有名な尾州産地の中でも、最も古い歴史のある服地メーカーです。2020年に中外国島株式会社から国島株式会社に社名を変更し、KUNISHIMAブランドの発信を行っています。高規格・高密度な生地づくりが特徴で、次のような特徴があります。
- 一般的なウール生地よりも糸数を多く使用しており、しなやかさと張り感がある
- 日本で育てられた羊毛を使用し、国内で製造工程が行なわれている純国産ツイードも製造している
- 表面の細かな凹凸が光を散乱させ、深みのある生地に仕上がっている
今回、BEST SELECTIONと、HERDREXの2つのバンチを用意しております。
BEST SELECTIONバンチ
ベストセレクション全82柄は7つのコレクションを中心に、国島が厳選した汎用性の高いスタンダードライン。ビジネススーツ向きの無地、織柄を中心に収録。年齢、性別の区別なく幅広く使えるカラーを用意しています。
HERDREXバンチ
ハードレックスは、国島毛織がオーダースーツマーケット用に開発したブランドで、自社の織機で丁寧に織り、Super100’sをはじめとする高品質で高機能な生地を集めたコレクションです。良質なウールにこだわり、織り組織、他素材との交織、仕上げ加工、染色技術などを駆使した商品を展開しています。
この2つのバンチを見た感想としては、スーツスタイル、ジャケパンスタイル、フォーマルスタイルをカバーしていること。派手なカラー展開こそないものの、黒紺グレー以外にも、絶妙なカラー展開と、織り柄も豊富、ストレッチや撥水加工の生地もなり、日本製という品質と、見た目の良さを踏まえ、m単価もお手頃価格ですので、非常に使いやすいバンチだと言えます!
特集ページや、ApparelXでの販売は、随時進行していきますので暫くお待ちください。ご興味ございましたらお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
【御幸オーダーコートに新型が加わりました】
ここ数年、コートもゆとりが多いものが主流となっておりますが、今の雰囲気にぴったりなラグランステンカラーコート(バルマカーンコート)がスタートしました。
春先にはコットン素材での仕立てにも使える万能なコートかと思います。
TexTechのGXコート、御幸のその他のコートも含めご検討お願いします。
【オーダーシャツオプション、ネーム刺繍に金糸・銀糸が加わりました】
オーダーシャツサービスのネーム刺繍カラーに、金糸と銀糸が加わりました。
以下は、シャツ生地ではないですが、該当の糸を使用した刺繍サンプルですので、色味のご確認として参考にしてください。
銀糸
通常のカラー展開は以下の画像でした。
金と銀が無いなと感じつつも、工場には糸が無かった為、今までご要望頂いたお客様にはお断りしておりましたが、工場に確認しますと単純に糸が無いとの返答でしたので、弊社より糸を投入し実現に至っております。
コンスタントにお問い合わせ頂く内容で、金(ゴールド)色を好きな方も多いのではないでしょうか。
これまでご不便おかけししておりましたがご活用頂ければ幸いです。
【ピックアップブログ】
コートの季節となりました。御幸のコートはバリエーション豊富になっておりますので、是非ご覧ください。
【オーダーシャツのサステナブルなススメ】
シャツといえば、衿山やカフスの端が擦り切れる事が多いかと思います。その他身頃部分は、まだまだ着用出来るのに、衿やカフスが擦り切れて泣く泣く着用出来なくなる事も多いのではないでしょうか。
弊社オーダーシャツの仕上がり品には、画像の様な残布を同封し納品させて頂いております。この残布があれば、衿カフス交換する事が可能ですので、是非とも保管頂く様にお願いしたい所存です。
お体のサイズにもよりますが、ほとんどは十分に、衿カフスが取れる程の残布が残っております。
残布が無い場合でも、クレリックとして、工場にも白のブロード生地を在庫してますので、交換が可能ですが、リネンやフランネル素材等で仕立てたシャツは、素材感が合わないと違和感が出てしまいますので注意が必要です。
また交換の際は、サイズの変更は出来ませんが、衿デザイン、カフスデザインの変更は可能ですので、新たな気持ちで楽しむ事も可能ですので、是非お試しください。
また、オーダー時に、こういった擦り切れた時の交換用として、衿とカフスを1セット別に、予め作成して置くことも可能です。
画像のシャツは私個人のものですが、衿が擦り切れてしまい、リネン生地の為クレリックも雰囲気的にあわないので断腸の思いで処分することにしましたが、いつもボタンを再利用する様にしています。
貝ボタンですが、ジャケットのボタンの様に、シャツボタンは欠けたりすることもないため、少し面倒ですが、全てのボタンを外し、次のオーダーで使用する事にしています。
ほんの些細な事ですが、シャツは変わっても、使用出来る限りボタンを使いまわしてるので、愛着も湧いてきますし、サステナブルな行動をしているという自己満足感も味わう事が出来ますので、おすすめです。
ボタン販売を生業としている弊社としては、言いづらい内容ですが、使えるものを永く使用する意識は今の時代に重要ではないでしょうか。
シャツに限らず、ジャケットやパンツオーダー時にも是非試して頂きたいと思います。
以上如何でしたでしょうか。
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メンズスーツやレディーススーツ、ドレスシャツ、ジャージースーツ、コートなどの縫製サービスについてのお問い合わせは株式会社ヤマモト縫製部まで、BtoB向けオーダーブランド【GX】展開中です。
縫製部の福田です。
銀座のテーラーにて職人見習いを経てヤマモトに。