GXBlog編集部のフクノブです。
毎月新しいNewsをお届けする【GXニュースレター】。2021年12月号です。
オーダーアイテムの受注窓口を行っている現場から、オーダースーツ市場の最新状況をお伝えしていきます。
【11月のオーダー状況】
◆受注数
中旬までは先月からの好調を継続しておりましたが、下旬に差し掛かると少し落ち着きをみせてきたこの頃です。月間受注数でみると、前年、前々年と比べ多くの受注を頂く結果となり、アフターコロナ立ち上げりとしては良いスタートを切れたのではないかと思います。
式典開催も除々に増えている様で、タキシードやフォーマル洋品のご注文も増えて来ている印象です。
◆素材傾向
本格秋冬シーズンということありビジネススーツというよりも、コーデュロイやモールスキン、ツイード系といったクラッシックなカジュアル素材でのオーダーが目立っております。
コーデュロイといえば、英国生地ブランド【ブリスベン・モス】に代表される様な、しっかりとした少し無骨な雰囲気もするイメージですが、今年はちらほら、ウールコーデュロイ素材が入ってくる様になりました。一見ニットの様にも見え、肌触りも柔らかく、仕立て上がりもソフトで柔らかい印象に仕上がる為、今のリラックスを求める風潮にはピッタリですね。
弊社にて生地販売の代理店を行ってる【御幸毛織】のウールコーデュロイもございます。
またカシミアに関しても、ここ数年あまり存在感の薄い素材でしたが、最近は生地のご注文、オーダー共に目立っております。長い自粛生活から開放され、より良いものを求める消費者意識からくるものなのでしょうか。
カシミヤといえば【深喜毛織】さんですね、弊社でも取り扱い販売も行えますので、ご要望の方にはバンチを貸し出しさせて頂きます。
◆新庄剛志監督スタイル
月初の新庄監督就任会見、ご覧になられてびっくりした方も多いのではないでしょうか。ルールを重んじる我々の業界から見ると新鮮で痛烈な印象を受けました。新庄監督らしく、ご自身のスタイルを貫き通した見事なスタイリングに感じました。正に記憶に残るスタイルですね!
ワインレッドの生地は、ドーメルの生地の様です。ドーメルさんよりご案内を頂きました。
ネットで調べてみるとパンツの裾は、左はシングル、右はダブル?の様です。シャツの衿カフスの幅に合わせて、カブラ幅も太めに設定してる様ですね!このあたりは、今回仕立てたテーラー様のアドバイスがあった事と推測されます。
やはり今回一番目に留まるは、「シャツの衿の高さ」、ボタンを止めれるのかどうかは不明ですが存在感は抜群ですね。
夜の業界の方には、人気が出そうだなと見て感じておりました。
そんな中、会見の3~4日後に新規のテーラー様よりご連絡頂き、急いで同じ様なシャツを仕立てたいとご連絡頂けました。
弊社のGXオーダーシャツは、特急コースがあること、自由度が高いということで、ネットで弊社HPに辿りつきご連絡頂けました。
この衿の高さが不安でしたが工場に相談した所、やってみましょう!とOKの返事。衿の高さはこれ位かなー、芯の硬さはハードにして2重にしましょう等と相談をしながら作製頂きました。納品前の商品画像がこちらです。
オーダーシャツに関しましては、弊社提携工場は、安定した品質もさる事ながら、様々な要望に応えてくれる頼もしい工場ですので、お困りの事がございましたらご相談頂ければと思います。
参考ブログ:【自由度の高いオーダーシャツ工場】~ここまで個性出せます~
体型補正が出来るオーダーシャツ工場
◆これが売れてます!
先月のニュースレターでご案内させて頂いた新作のジャージー生地VHシリーズでのオーダーが続々と上がって来てますが、上がりの商品を検品してますと、今まで一番バランスの良い素材と実感しております。ポリ・レーヨン・アクリル・ポリウレタンの素材ですが、ヌメ感もあり肌触りがとても柔らかい素材です。更に伸縮性もありながら、オーダー指定寸法通りに上がるという点が抜群に使えるかと思います。裏は起毛してるのでこれからの季節にもピッタリのオススメ素材です。
【着熟しトレンド!?】
最近インスタ等を見てますと、2つボタンの下のボタンのみを止めてる業界関係者の方をちらほら見かける様になりました。流行りにまでなるのは難しそうですが、見ていて新鮮な印象を受けます。この画像のお二方の様に、ジャケパンではなくビシっとタイドアップしてのスーツ、サイジングやコーディネイトも隙がない方がされると様になるんでしょうね。
【今月の活動報告】
◆御幸毛織2022展示商談会
弊社が、生地と縫製の窓口業務を行っている、御幸毛織様の次シーズンの展示会に伺ってきました。コートのバリエーション拡充、サファリジャケット、パンツの腰回りのバリエーション拡充等の新しいオーダーの紹介。または半既製品的なこともスタートされる様です。中綿が入ったブルゾンた、デニムジャケットタイプのデザイン等もありました。
画像の様なウールを使ったデニム素材もありました、大人のジーパンを目指し、既製品にはなりますが5ポケットタイプの生産も行う様です。
こちらも既製販売の、カジュアルセットアップラインです。
一番熱い!と感じたのは、パンツの腰回りのデザインのバリエーションが増えることです。数年前からグルカパンツタイプのものが流行しており、各お得意様より、上記の様なデザインの強い要望を頂いておりました。これまでの対応としては、帯巾を太くし、持ち出しを長く、脇尾錠をつけるといった様な下記画像の状態が精一杯でしたが、よりデザイン性を追求できる内容となっており、一般のお客様を満足して頂ける内容かと思います。上記の画像のタイプ以外にも数種類バリエーションがございました。
今回の展示会を通し、御幸さんはオーダー工場ですが、通常オーダー工場としては、工程の問題で今まで手が出せなかったディテールやデザイン・仕様に積極的に取り組んでらっしゃる事がわかりました。スーツに対する価値観が大きく変わった現代で、どう生き残るかという根本的な問題があるにしろ、御幸さんの生地・縫製・企画とトータルな御幸ブランドして、企業価値を高める努力をされている姿勢に感銘を受けました。
新しいサービスがスタートする際は改めてご案内させて頂きますので宜しくお願いします。
◆TAILORS WORLDサイトオープン
オーダースーツに纏わる高級資材に携わるヤマモトとして、スーツ業界への貢献を目指し、テーラー様やスーツを愛する全ての人へ向け、【テーラーズワールド】という、スーツ関連に特化したポータルサイトを立ち上げました。テーラー様、生地屋様、工場様、職人様、資材屋様、またスーツを愛する一般消費者の方へ向け役立つ情報を提供したいというポリシーの基、様々な情報のお届けや、各関係者様とのコラボ等も企画し、業界発展のプラットフォームとしての役割を担えればと思っております。
まだスタートしたばかり、じっくりと作り上げたいと思いますので、業界関係者様で掲載しても良いという方いらっしゃいましたら是非お声掛けください。
【ヤマモト社員のスナップ】
今月は、紳士部の久 正人です。
定年し嘱託社員として勤務しながらも、社員販売を活用し自社商品のアピールをしてくれる頼もしい大先輩です。
ジャケット:GXジャージー
ヤマモトオリジナル型紙のGXジャージーオーダー。生地はササキセルムさん、ポリエステルのウレタン混素材ですが、3Dプリンター技術を使用し中間層にダウンとフェザーの成分を挟んでいる素材です。肌触りは滑らかで、温かい素材になりす。
アンコン仕立てのジャージー素材での仕立てで、気軽に羽織れて動きやすくお気に入りのジャケットです。昨年に続き2着目のオーダーです。
バック:カーボンブラック素材のバック(ノーブランド)
営業で外出することもなくなったので、必要なものだけ入る大きさのものを探していたとの事、ネットショッピングらしいです。
今やカバンや財布は小型のものが流行しており、トレンド感もありつつ、レザーではなく、このカーボンだからこそ洒落感が出ており、昔ヤンチャだった雰囲気が残る本人にとても似合っており、私個人的に見てとても魅力的に見えたので紹介させて頂きました。
以上如何でしたでしょうか。
今後も皆様の役立つ情報をお届け出来る様頑張っていきます。宜しくお願いします!
メンズスーツやレディーススーツ、ドレスシャツ、ジャージースーツ、コートなどの縫製サービスについてのお問い合わせは株式会社ヤマモト縫製部まで、BtoB向けオーダーブランド【GX】展開中です。
縫製部の福田です。
銀座のテーラーにて職人見習いを経てヤマモトに。