毎度お世話になっております。GXblog編集部の山佑です。
さて突然ですが、皆さんはブレザーというと、どんなイメージを持たれるでしょうか。
紺ブレや金ボタン、胸ポケットにエンブレム、アイビーと言ったワードが頭を巡らせるのではないのでしょうか。
今回は、そんなブレザーのルーツについてのお話です。
*ブレザーの起源については、主に2説が唱えられていますが、今回は、イギリスはケンブリッジ大学セントジョンズ・カレッジのボートクラブ「レディ・マーガレット・ボートクラブ」(1825年創設)のユニフォームのジャケットの色に由来するという説のお話です。
ブレザーは、正確にはブレイザー(Blazerの綴りでブレイザーと書くのが正解ですが、ここではブレザーと表記します)と言い、先程のボート競技にて、クラブカラーの燃えるような真紅(Blaze)が語源となっているのは有名な話で、いわゆるスポーツ観戦用の上着のことなのです。
たとえば、有名大学二校によるスポーツ対抗戦のとき、A校出身者、もしくはB校応援者は、それぞれのスクールカラーのユニフォームを着て観戦に行きます。ある特定の色のブレイザーを着ることは、その大学を応援することを意味していて、さらにその大学の出身者であることを示しているのです。
ブレザーの生地は主にフラノ、これは丈夫で長持ちして、安定した値段で供給できたからだと考えられます。デザインは、シングル三つボタン、ボタンは必ずメタルボタン、スリーパッチポケットが王道です。
当時のブレザーが裏地も毛芯もない一重仕立てであり伝統によるスタイルだったのは、かなり地の厚いフラノが使われていたと考えられます。
本場イギリスでは、縞柄のブレザーが多いようですが、これはスクールカラーを表現したストライプを使うからです。スポーツ観戦用が転じて、現在では一つのスタイルとして定着しており、散歩着からビジネスウェアまで幅広く着用されています。
現在はコロナ禍で、カジュアル化の波が押し寄せて(もちろんクールビズなどからその潮流は以前より有りましたが、このコロナ禍で一気に加速した感覚です)きており、なかなかビシッとブレザースタイルも少なくなっている印象ではございますが、こんなときだからこそ、いい素材で、いい縫製で、このルーツを感じながら、一張羅を誂えるのはいかがでしょうか。
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縫製部の福田です。
銀座のテーラーにて職人見習いを経てヤマモトに。