テーラー(仕立て屋)が作る粋なマフラー

先日、社内で興味深い光景を見ましたのでご紹介させて頂きます。

GX blog編集部フクノブです。

弊社は、イージーオーダーサービス(スーツ・ジャージー・シャツ・コート・アクセサリー)の工場窓口業務を行っており、品質・納期管理などを中心におこなっておりますが、技術的な面(補正や縫製)に関してアドバイスもさせて頂いております。その要となる紳士服業界ウン十年の技術の人物がおります。経歴としましては、縫製職人の丁稚として業界に入り、バブル真っ盛りの中、日本でも由緒正しいテーラー様で営業で何千着と着せ付けを行い、オーダー工場の工場長も勤め上げた、ハンドメイドからマシンメイドまで業界を知り尽くした人物となります。

その人物が、ちくちくと作業している風景を見たところ、画像の様に生地の糸を1本1本抜いている光景を見ました。

普段見られない光景から、尋ねてみるとマフラーを作ってるとのこと。

聞くと昔のテーラー(仕立て屋さん)は、スーツやコートのオーダーを頂いたお客様に、残布を使用しマフラーを作ってプレゼントしていた様です。

カシミアコートと共布のマフラーなんておしゃれですよね。

今回の画像のものは、横地で作成しておりますが、本来は縦地で取る方が伸びも無く望ましい様です。

両端は生地の耳をそのまま活かしております。始末も必要無く、デザイン的にも活きてきますよね。

縦側の長い端に関しては、フリンジを作成する為に1本1本糸を抜いていきます。地味に時間のかかる作業ですね。

上記が糸を抜き進めていったアフター画像です。

自分がコートやスーツをオーダーしたら、こんな共生地マフラーをプレゼントされるなんてとても素敵ですよね!とても粋です。

このマフラーが有ることにより、よりオーダーした商品の愛着も倍増し、お客様からの信頼関係もより強固なものになる。ものづくりする人間の最高の喜びであり強みかと思います。古き良き時代ではないですが、現代の早い安いのオーダースーツではお目にかかれない光景であります。

この様に業界の先輩には学ぶべき事がたくさんあります。こういった良い風習を残して行ける様な業界貢献できるヤマモトであれる様尽力していきます。

 

注)ご紹介しましたマフラー作成に関しては、あくまで個人的な制作になりますので、弊社のオーダーメニューではございませんので悪しからずご了承ください。

 

 

その他、メンズスーツやレディーススーツ、ドレスシャツ、ジャージースーツ、コートなどの縫製サービスについてのお問い合わせは株式会社ヤマモト縫製部まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

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