GXBlog編集部のフクノブです。
毎月新しいNewsをお届けする【GXニュースレター】。2022年5月号です。
オーダーアイテムの受注窓口を行っている現場から、オーダースーツ市場の最新状況をお伝えしていきます。
目次
【2022年4月のオーダー状況】
オーダー受注状況
4月になると通勤電車も込み始め、週末の繁華街にも人出が戻ってきた実感がありました。リベンジ消費的な部分を期待していた所もありましたが、3月に続きそこまでの波は無かった様に感じられました。それでもオーダー受注数としては、指標としてる2019年比100%迄戻ってきております。
今年に入りトレンドとなっている、ジャージー系の生地が増えているのが印象的です。数年前までは、弊社窓口のジェンツ以外の工場でもお断りをさせて頂いてる工場がほとんどでしたが、この流れに抗えないといった感じで各社、テーラー様にもご理解頂き、上がり寸の多少の誤差を頂きながら、受注させて頂いてる状況です。工場側も伸縮素材への品質管理の対応を迫られますね。
シーズンに入った事もあり、オーダーシャツも急増してます。シャツに関してもスーツ同様、ジャージー素材のオーダーもちらほら増えて来ております。
弊社でもお試し用にコットン100%のジャージーシャツ用の生地を在庫しております。適度な光沢があり、アイロンも掛けやすく、何より着心地が良いです!是非お試し頂ければと思います。
参考記事:ジャージー・ストレッチ素材でも縫製可能です~オーダーシャツ工場受注窓口~
オーダードレスTシャツ
Tシャツシーズン間近ということで、徐々にオーダーが増えてきました。一度オーダー頂いたお客様からリピートオーダー頂く事もあり好評頂けております。
現在、厚手のフライス地での展開ですが、薄手の生地バリエーションを計画しておりますので、決まりましたらご報告させて頂きます。
参考記事:2021年9月号_GXニュースレター【GXドレスTシャツ™衿バリエーション追加】
【ボタンホールの糸色気になりませんか!?】
ボタンホールの糸色は、工場にオーダーシートと生地が入荷した際に、生地色に合わせて工場のオペレーターの方が工場にある在庫糸色から色を決めていきます。
無地の場合は問題ないかと思いますが、チェックの場合にどの色に合わせるか難しいですよね?実際出来上がりのボタンホール色を見て、違和感を覚えた事があるかと思います。
こちらのボタンホールは如何でしょうか?少しコントラストが強く感じます。
画像の様に黒が良いという方もいれば、地の色のグレーっぽい方が良いという方もいらっしゃいます。
こちらは、全体的に柔らかい色なので、どの色を拾っても問題無さそうに感じますね。
白黒のギンガムチェックですが、グレーのボタンホールになっています。
特にこの白黒単色のチェックの場合が、黒が良い、白が良い、グレーが良いと、意見が分かれやすいです。工場としての最適解はグレーとしており、指示しないとグレーで上がってきます。
袖口や衿穴のみの糸色変更を行うと割増オプションになりますが、全部の糸色指定は割増がかかりませんのでご安心下さい。
上記の様に、自分の感覚と他人の感覚の差が出やすい部分ですので、この色が良いというコダワリがございましたら、ボタンホールの色指定をして頂く事をおすすめ致します。
【トレンド情報】
パジャマスーツ
某大手スーツ量販店の「パジャマスーツ」売れてる様です。お得意先様始め我々の業界とは似て非なるものかとは思いますが、やはり気になりますよね。
実際店舗に拝見しに伺いましたが、入り口すぐに大々的にアピールされており、メンズ・レディース共に展開がありました、ジャケット・パンツ各5,000円~8,000円程度の価格帯。素材はリヨセル混の化繊、サッカー地、ニット地のバリエーションがあり、ジャケットデザインも、ノッチ2ボタン、カーディガンタイプのノーカラーの展開です。その名の通り、快適さを重要視した製品になっており、テレワークのWEB会議には使えそうな製品に感じました。
ただやはり、会社通勤に着用するものではないと言うのが正直な感想です。今まで通勤で着用した人を見かけた事も無かったのも納得です。
個人的感想としては、クオリティに対し価格が少し高く感じましたが、素材やデザインもトレンドを抑えている事もあり、大々的なプロモーションの後押しもあって好調に売れているのかと腑に落ちました。
弊社サービスにも、カジュアルスーツオーダー【GXジャージー】がございますので、ストレッチ素材を使いたい、アンコン仕様のカジュアルセットアップを作りたい際は是非ご利用下さい。
参考記事:ビジカジ対応!快適なジャージーオーダースーツ【GXジャージー】
【4月の活動報告】
ファッションワールド東京 ファッションDX EXPO出展
グループ会社のApparelXとして2022年4月6日(水) 〜 8日(金)に東京ビックサイトで開催されたファッションワールド東京に出展させて頂きました。毎年ではございませんが、定期的に同展示会に出展しております。
今回縫製部としては、現状オーダーサービスのご紹介をさせて頂きました。弊社お得意様の皆様にもまだご利用頂いてないオーダーサービスもあるかと思いますので、ご興味ございましたら是非お問い合わせ頂ければと思います。
次回出展時には、新しい商品・サービスをご紹介出来る様頑張っていきたいと思います。
【おすすめ本のご紹介】
今回は、ファッションに関するおすすめの本をご紹介したいと思います。
タイトル | 著者名 | 出版社 | 刊行年 |
Dressing the Man: Mastering the Art of Permanent Fashion | Alan Flusser | It Books | 2002/10/1 |
大きさが23 x 29.7 cm で厚さが2.5cmもある大型本です。
この本には、ドレススタイルの基本的な考え方がすべて詰まっているといっても過言ではありません。
シャツとスーツの適正寸法から、柄合わせ、色の与える印象、ネクタイの結び方 etc…
英語で書かれていますが、図録が豊富なため、英語がわからなくても7割位の意味はわかります。
この本が、日本でよくあるスーツの着方のHowTo本となにが違うかというと、著者の「装いの思想」的なものが垣間見れる点と、大型本としてのインテリア的な価値だと思います。
私の個人的感想ですが、日本のHowTo本は、手段としての着方のルールは載っていますが、その目指すゴールは、「社会人として一般的なスーツの着こなしができる」であり、どちらかというとビジネスシーンにそのゴールが限定されているように思います。
一方、『Dressing the Man: Mastering the Art of Permanent Fashion』では、ビジネスシーンがどうこうというよりも、装いの基本を学び、「如何に自分らしく洋服を着るか」に重きが置かれている様に思います。
副題の『Mastering the Art of Permanent Fashion』の通り、クラシックスタイルの極意を知ることによって、その上に自分らしさを築き、装うことが楽しくなる、そんな本です。
上記で記した様に図版も豊富ですが、その中には、ウェルドレッサーとして今日でも名高いウィンザー公の写真など、リアリティーのある写真も多く楽しく読めます。
本としては、決して安くはないですが、店舗の備品としてもオススメです。
以上如何でしたでしょうか。
商品・サービスの詳細はお気軽にお問い合わせください。
メンズスーツやレディーススーツ、ドレスシャツ、ジャージースーツ、コートなどの縫製サービスについてのお問い合わせは株式会社ヤマモト縫製部まで、BtoB向けオーダーブランド【GX】展開中です。
縫製部の福田です。
銀座のテーラーにて職人見習いを経てヤマモトに。