オーダー事業で独立しようと思っている方必見!オーダー事業の業務フローを紹介します。細かい注意点も紹介します。

こんにちは。GXブログ編集部のカヤバです。

本日は、これからオーダー事業を始めようと思われている方に向けて、パターンオーダーやイージオーダー製品の接客や業務フローを紹介します。

※すでに開業されている方からしたら、当たり前の事も多いと思いますので、読み飛ばして下さい。

最初の来店

 

接客

まずは、お客様の接客です。お客様によってはふらっとご来店される方もいらっしゃると思いますが、大抵はウェブサイトなどで料金体系やできる事等リサーチして、購入決定をしている。もしくは他のオーダー店との比較検討の段階でご来店されるお客様が多いと思います。

つまり、接客では、自店と他店との違いやスタッフの人柄等が重要になってくるのと同時に、ウェブサイトやSNS等でショップのイメージや安心感をお客様に与えることが重要になってきます。

また、お店によっては、複数のプライスゾーンを用意して、お客様の要望に沿ったメニューを提案する場合もあります。

このプライスゾーンの設計は、複数のオーダースーツの工場と提携して行う場合や、生地の価格に合わせて行う場合が多いと思います。

接客での注意点

接客で注意が必要なのは、納期です。

納期は時期や、オーダー工場によっても変わってきます。場合によっては特別なイベントのためにお仕立てになる方もいらっしゃるので納期管理をしっかり行う必要があります。

 

生地選び・仕様決定

オーダースーツを販売する上でとても重要な工程ですね。生地は、各生地卸の会社からバンチを購入してそのバンチからお客様に選んで頂く場合もあれば、現在は少数派かもしれませんが、自分でスーツ地の着分や反を独自ルートで仕入れる場合もあると思います。

仕様はそのスーツのテイストを決定する要素です。基本的にオーダー工場は、幅広い要望に対応できるように色々な仕様に対応している場合が多いですが、あえて自店のブランディングやテイストを打ち出すために仕様を絞っているお店もあります。

 

生地選びの注意点

生地選びの注意点として真っ先に思い浮かぶのが品切れです。

バンチブックでのオーダーの場合、お客様がお決めになった生地がいざ発注したら品切れだったなんて事は、注意していないとよく起こってしまいます。(特にシーズン終わり)

また、生地の巾や柄にも注意しなくてはならない場合があります。コットンなどは生地巾が狭い場合が多いので、150cm巾のウール生地と要尺が異なることがあります。また、柄物生地は、仕立てた際に柄が合うように余分に要尺が必要な事があります。

※先生地(お客様持ち込みの生地)でのオーダーは、何かトラブルがあった際にその生地に責任を持てない場合もあるので、パターンオーダーやイージーオーダーでは承らない事が多いです。

 

仕様決定の注意点

よくあるのは「そんな仕様はできません」と工場側に言われる事です。複数のオーダー工場を使用している場合、できる仕様などが異なる場合があるので、事前に確認が必要です。

 

採寸

採寸は、大きく分けて2つのやり方があると思います。

ゲージを使用する

例えば42サイズから52サイズまでサンプル品(サイズゲージ)を用意しておき、それを着てもらって採寸する方法です。

この方法は仮縫いなしのオーダー製品に多いと思いますが、サイズゲージを作るための初期コストがかかってしまいますが、実際にゲージを着せてそのゲージを補正する形で採寸していくので、お客様も完成がイメージしやすく安心感のある方法と言えます。

 

ゲージ無しでお客様の体を採寸する

お客様の体を採寸しながらお客様の体のクセを見ていく方法です。お客様からすると完成のイメージがしづらいと言う部分がありますが、体を1から測ってもらうというのはオーダー製品ならではの購入体験といえ、お客様満足の向上にも繋がります。

寸法のバランスを見たり、ある程度の経験が必要になるかと思います。

 

採寸の注意点

採寸技術のレベルに関係なく、新規のお客様のイメージと採寸した寸法を合致させるのは非常に難しい事です。ゆったり目がいいとお客様がおっしゃってもゆったり目の定義がお客様と採寸担当者で違ってはクレームになる可能性もあります。

可能であれば、新規のお客様の場合は、ゲージを着せての採寸か、仮縫いを行う事が無用なトラブルを防ぐともいえます。

またスーツの袖丈や、パンツのウエスト等、着用しているシャツやインナーで違いが出てくるので、なるべく普段からお客様が着用しているものを着てもらって採寸すると良いと思います。

 

会計

めでたくお客様が購入する事が決まったら会計です。お会計の方法もお店によると思うのですが、基本的には先払いになると思います。

場合によっては、オーダー時に内金として全体の代金の〜%をもらうという方法もありますが、代金の回収に関しては抜けがないようにしっかり管理する必要があります。

また、商品納品時の無駄なトラブルを避けるために返金・返品に対するポリシーにお客様から同意頂く事も重要です。

 

オーダーシート記入・資材発注・職出

会計が済み、お客様が退店されたら、オーダー製品を作るための業務を行います。

資材発注

主に表生地・裏地・付属(ボタンやネーム)の発注を行います。

各会社によって発注してから資材が届くまでの時間にばらつきがあるので、注意が必要です。特に海外の生地ブランドでは、オーダーを受けてから本国から送られる場合があります。その場合は、最長で2週間くらいかかる場合もあったりホリデーシーズンだと更に生地の到着が遅れる場合もあるので、オーダー製品自体の納期にも影響が出てきます。

 

オーダーシートの記入

お客様と決めた仕様や採寸データを元に各オーダー工場が用意したオーダーシートに記入します。無駄なトラブルを避けるために見やすい字で書き、わかりやすい表現で書く事、場合によっては、図示した方が良い場合もあります。明確な納期が決まっている場合は、納期もしっかり書く必要があります。

 

職出

必要資材にオーダーシートをつけて工場に送ることを職出といいます。オーダーシートがテレコになったり、輸送中に生地に傷がつかないように梱包して送ります。

 

仮縫い(ある場合)

仮縫いがある場合は、仮縫いが工場から上がってきたら、寸法通りか確認(検品)し、仮縫いを行います。

注意点

仮縫いの場合、仮縫い段階から商品の寸法を比較的自由に変更できますが、変更ができないこともあります。例えばノッチドラペルからピークドラペルは基本的に変更できません。

また、寸法を詰めることは比較的容易ですが、出す事は縫い代に限りがあるため調整できる尺度に限度があります。また、出す(大きくする)イメージというのは仮縫いでも表現しづらいので、仮縫いを行う場合は、少しゆとりをもたせて作成し、仮縫い時に詰める事が多いです。

 

本縫い職出

仮縫いを経た本縫いの職出時には、全ての資材がしっかり揃っているか確認する必要があります。(仮縫いは基本的に表地だけあればできるので裏地・その他副資材は仮縫いを行うときに決めて、本縫い時に投入する場合もあります。)

 

納期管理・製品到着・検品

納期

オーダー工場にもよりますが、納期は事前に連絡があります。先に説明したように納期厳守のお客様の分に関しては、特に納期を把握している必要があります。うっかりしていると製品到着予定日に製品が届かず、オーダーシート不備で工場側で縫製が止まっていたなんて事も起こりえます。

製品到着・検品

製品が到着したら、届くべき製品がちゃんと届いているかどうか確認します。

全て予定通り届いていたら、検品です。

製品に傷・汚れがないか確認して、オーダーシートに記入した仕様・寸法と違いないか確認します。

※万が一、仕様・寸法に違いがあったときにおおよそどのくらいの期間で直せるのか、また、各工場によって誤差範囲的なものもあります。(例えば寸法+-0.5cmは誤差範囲で直しの対象外等)

この辺のオペレーションはトラブルが起きた後だとかなり焦るので、事前に確認しておくと良いと思います。

 

納品

商品に問題がなければ、納品です。

オーダー製品の場合、接客も含めてご満足いただければリピート購入していただける事も多いと思います。

仮縫いや初来店の段階で、お客様のワードローブを一緒に作り上げていくようなイメージを持つ事も重要かもしれません。

 

まとめ

最後まで、お読みいただきありがとうございます 。

私もオーダーを行っている店舗で働いた経験があったので、その時感じた注意点を踏まえて書かせていただきました。

GXでは、資材の手配から職出・納品までワンストップで行っています。

新規テーラー事業を計画中の方は、ご検討下さいませ。

 

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