2023年10月号_GXニュースレター ~ジャージーオーダーリニューアル・お客様オーダー事例等~



GXBlog編集部のフクノブです。毎月新しいNewsをお届けする【GXニュースレター】。2023年10月号です。
オーダーアイテムの受注窓口を行っている現場から、オーダースーツ市場の最新状況をお伝えしていきます。


【2023年9月のオーダー状況】

オーダー受注状況

やっと暑さが少し和らぎ、ほっとした気温になってまいりました。それでも中盤過ぎ迄は暑さが続いていたこともあり、世間的には、なかなかスーツを作ろうというマインドにはならなかったのが受注数を見ると伺えます。猛暑の7月8月を経て、巻き返しを期待しておりましたが、まだまだ暑さを引っ張り受注数が伸びてない状況で、前年を少し下回る結果となりました。素材的には、ほとんどが秋冬物に置き換わり、ツイードやコーデュロイ等、冬の定番が目立ってきました。

受注を通して感じるトレンドとしては、ここ数年流行だったチェック柄はオーダーが少なくなってきている体感です。チェックであっても目立たないチェックの割合が多いですね。
特に目につくのは、ジャケットオーダーのヘリンボンが多いです。

表生地販売に関しても、例年より多くハリスツイードのお問い合わせ頂いておりますが、今年は例年以上に問い合あせを多く頂いております。


【パンツ Iスリット仕様変更のお知らせ/ジェンツオーダー】

10月受注分より、ジェンツオーダーのパンツ仕様で一部変更のご案内をさせて頂きます。
オプションメニューの【Iスリット】部分です。

スリットは現状、手まつりを行っております。
職人さんの高齢化と人材不足による工程改善に伴い、ミシン閂仕様に変更させて頂きます。
ミシンを使用することにより、手まつりによる品質のバラツキも改善し品質向上を図る目的もございます。突然の仕様変更で、ご迷惑、ご不便をおかけ致しますがどうかご理解頂きます様ご協力の程宜しくお願い致します。



【GXジャージーオーダー リニューアル】

既存サービスの「GXジャージーオーダー」ですが、今回リニューアルさせて頂きます。今までのオーダーも継続していきますが、委託している工場様の状況が昨年より流動的になり、生産数制限等で納期でご迷惑をおかけする事が増えてきましたので、新たに御幸工場での生産となります。

弊社オリジナルパターン【GX】を持ち込んでおり、システム構築に時間を要しておりましたが、やっとスタート出来る所まで来ましたのでご案内させて頂きます。

それぞれの工場の特性もあり、今まで出来た事が出来なかったり、その逆もありますが、特筆すべきは納期が安定する事、オプションバリエーションが増える事、縫製品質が上がる事、オンラインオーダーが可能になる事が挙げられます。

仕様面でアップグレードしてる箇所で申しますと、
縫い代はパイピング始末、袖口や裾廻り等のステッチ処理は無くなり、ルイス仕様となりますので、ドレスよりに設定しております。

また大身返し仕様を標準としておりますので、今まで内ポケットがございませんでしたが、左右の胸内ポケットもございます。

その他、現状サービスとの違いもございますので、ご注文頂いてるお客様には随時をご案内をさせて頂きます。ご不明点やお問い合わせございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。


【2023AWトレンド・クワイエットラグジュアリー】

画像引用元:https://mensflair.com/

この秋冬、久々に大きなトレンドが到来している様です。私達の業界にとっても、うってつけなトレンドに、注目されてる方も多いのではないでしょうか。
「静かな・控えめな」ラグジュアリーなファッション。SNS映えを発端に、一目でハイブランドと分かるロゴや、ゴテゴテのデザインが世の中に一気に溢れた昨今ですが、その反動か、SDGsの流れもありつつ、シンプルで上質な、心が満たされる着心地が良い服の流れが来ております。

画像引用元:https://precious.jp/list/mensprecious

クワイエットラグジュアリーは、目立つことなく、控えめでありながら非常に高品質で洗練されたスタイルを指します。このスタイルは、シンプルなデザイン、上質な素材、優れた仕立てに焦点を当てています。毛や綿等、自然素材を常に選び、そして何よりも重要なのは、モノクロームにまとめる事。その結果、見る人に上品さと品格を感じさせ、一見地味に見えるかもしれませんが、よく見るとその優雅さが際立っています。

クワイエット・ラグジュアリー的な装いは、時代の流れからくる持続可能性に重きが置かれる風潮の中で、長く着られる服を選びたい、そんな選択ができる人と見られたいという願望が若い人の間で高まっている様です。

オーダースーツ店が提供する商品・価値そのものが、このクワイエットラグジュアリーにあたるのではないでしょうか。ビジネスや特別なイベントの為に、上質で身体にあったスーツを仕立てる。また仕立てたスーツは修理する事で長く愛用できるアイテムとして、所有者に寄り添い愛着を持って大事に出来る。オーダー本来の姿、醍醐味を持ってこのトレンドを迎える事が出来るかと思います。

既製品での流れになりますが、少し遅れてオーダー業界にもやってきますので、ラグジュアリーな素材、仕立て、準備をされては如何でしょうか。弊社でもお手伝いが出来る様準備を進めていきたいと思います。


【お得意先様展示会に伺わせて頂きました】

弊社のお客様の来春夏の展示会に伺わせて頂きました。様々な賞も受賞されている東京を代表する若手ブランドで、数シーズンにわたりオーダーを頂いております。
弊社提携工場のオーダースーツ、オーダーシャツ、オーダーTシャツのラインを活用し、オリジナリティあるデザインに仕上げられています。生産ロットやオリジナルパターン作成の問題等、コスト面で見ると、ハードルが高くなる既製品生産ですが、オーダーラインで生産することでクリア出来る事が多々あるかと思います。
選ぶ素材や、ディテール等が独自で、弊社で生産したとは思えない、オリジナリティある商品に仕上がっており、展示会で並べられた風景は圧巻でした!
展示会を拝見させて頂き良い刺激となりました!結果が楽しみですが、次は量産になり数量も増える事、納期のプレッシャーもありますが、益々ご贔屓頂ける様取り組んでいきたいと思います。
今回、掲載の許可を頂き有難うございました!




【おすすめ書籍~服装のすべて・村田 金兵衛著~】

縁あって、こちらの書籍を手に入れました。装丁から見てもかなり古めかしさを感じますが、為になる様な匂いがプンプンしてきます。正直な所、パラパラめくって見ましたが、かなり奥深く紳士服に纏わる全てを網羅されているので、ボリュームが半端なく、まだ読めてません、、、
間違いなく紳士服の名書かと思われます。

著者:村田 金兵衛
タイトル: 服装のすべて・紳士服を着る/デザインする
出版社: 洋装社
発売日 :  1975/5/1
内容:
紳士服飾を正しく理解するために、服装とは本質的にどんなものか、どのように装うのか、服装に用いる材料、色彩の調和、製作上の美的、工学的技術、繊維原料の類別、服装史、総合知識を得られます。
紳士服の舞台裏に潜む秘密を解き明かし、紳士の装いにおける本質的な要素に迫ります。紳士服業界に携わる方々のための貴重な情報がここに詰まっています。


以上如何でしたでしょうか。
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